AGAの治療は「効果がない」と言われている4つの理由
AGA(男性型脱毛症)には様々な治療方法がありますが、AGA治療への効果を疑問視する声や、症状を根本的に治すことができないといった見解もみられます。AGAを改善したくても、治療前に効果がないといわれると不安になってしまいますよね。
今回は、AGA治療に「効果がない」と言われている理由や、なぜ根本的な治療が難しいのかなどについて検証します。
AGA治療は効果がないといわれる理由
AGA治療に対しては、AGA治療の特徴や治療のタイミングなどから効果を疑問視する意見が上がっています。ここでは、AGA治療に効果がないといわれる主な理由について4点紹介します。
1.AGA治療は根本的な治療方法ではない
そもそもAGA治療は根本的な治療方法ではない、という意見を耳にすることがあります。その要因として挙げられるのが、AGA治療をやめると再発しやすいという点です。多くのAGA治療は、進行する症状を治療薬によって抑制することで改善しているため、治療を止めると再び薄毛や脱毛症状が発生することが多々あると考えられています。AGAそのものを完治させる治療方法ではないという点で、効果がないのではないかといわれています。
2.治療に終わりがない
上記の内容とやや重複しますが、AGA治療を中断すると頭皮が治療前の状態に戻ってしまうことが多いといわれています。治療によって薄毛や脱毛の改善が見られた場合であっても、途中で治療を止めてしまうとAGAが再発する可能性が高く、治療に終わりがないと考えてしまう人もいるようです。
3.初期脱毛を効果がないと勘違い
初期脱毛とはAGA治療の初期段階で一時的に脱毛が起こる症状のこと。AGA治療薬の作用によって毛母細胞が活発になると、新しい毛髪を生成するために古く弱い毛髪が押し出される形で抜けることがあります。古い毛髪が抜けたあとは健康的な髪の毛が生えてくるといわれており、治療を継続することでAGA改善が期待できるのですが、初期脱毛が起こる期間には個人差があります。人によっては脱毛が1、2か月程度続く場合があるため、初期脱毛症状が長引くことで治療の効果が出ていないと勘違いしてしまうケースがあります。
4.治療開始時の年齢や進行状態によっては治療そのものが難しい
AGA治療は、治療を始めるタイミングが重要ともいわれています。例として主に挙げられるのは、治療開始時の年齢や症状の進行状態です。加齢によって毛母細胞の活動が衰えている場合、治療を行っても細胞自体が活性化しにくく改善につながらない場合があると考えられています。また、治療を開始する時点で産毛さえ生えていないなどAGA症状がかなり進行している場合は、毛母細胞の死滅が疑われ改善するのが非常に難しい場合があるといわれています。
将来の治療法として期待される「再生医療」は根本治療に期待できる?
将来のAGA治療方法として期待されているのが「再生医療」です。再生医療とは幹細胞などを用いて欠損や機能障害を起こした臓器・組織などを再生する医療のことで、従来の医薬品による治癒が難しい病気の治療などに役立つと考えられています。
AGA治療において注目されている再生医療は「HARG(ハーグ)療法」で、毛髪(Hair)再生(Re-generative)療法(theraphy)という英語から名付けられた治療方法です。
HARG療法では、成長因子が含まれたAAPE(タンパク)を幹細胞から抽出して頭皮に直接注入し、頭皮環境の改善や細胞の活性化などを促します。失われた発毛機能を細胞の力によって回復させることで、発毛や毛髪の健康的な成長が期待できると考えられています。また、HARG療法によって頭皮の再生能力そのものが向上し、治療が終了した後も健康な毛髪が生成され続ける可能性が高いため、AGAの根本的な治療に期待できるといわれています。
まとめ
投薬などのAGA治療に対しては、症状の進行を遅らせたり改善したりすることは可能だがAGAそのものを完治させるのは難しいという声も上がっています。AGAの根本的な治療に近いといわれているのはHARG療法などの再生医療ですが、自分に合う治療を続けながら今後の技術発展や治療の普及に注目していきましょう。