AGA治療薬で男性不妊!?妊活中は服用をやめるべき?

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AGA(男性型脱毛症)治療薬の中には、男性不妊との関連性が懸念されている医薬品があります。AGAの改善と妊活の両方を考えている場合は、服用者自身やパートナーへの影響を考慮し治療薬の種類や副作用などを理解しておくことが重要です。
今回は、AGA治療薬が男性機能に与える影響や妊活中の服用などについて検証していきます。

AGA治療薬は男性不妊になるって本当?

AGA治療薬の副作用は男性不妊にも影響を与える?
AGA治療薬には様々な種類がありますが、中には男性機能減退や男性不妊のリスクが高まる可能性が指摘されている治療薬があります。指摘されているAGA治療薬はフィナステリドが配合されたプロペシアや、デュタステリドが配合されたザガーロといった医薬品です。詳しくは後述しますが、上記のAGA治療薬は副作用のひとつに男性機能の減退が確認されており、精子への影響や男性不妊との関連性が懸念されています。

不妊やEDになる原因は?

なぜ不妊やEDになるのか?
フィナステリド錠やデュタステリド錠といったAGA治療薬には、ED(勃起不全)や性欲減退など男性機能に関わる副作用が生じる可能性があります。このような副作用が起こる理由のひとつとして挙げられるのが、上記2成分のAGAに対するアプローチです。

AGAは、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンが5α還元酵素と結びつき、より強度な男性ホルモンとされるジヒドロテストステロン(DHT)に変化することで引き起こされるといわれています。フィナステリドやデュタステリドは5α還元酵素を阻害してDHTの生成を抑える作用があり、薄毛や脱毛の軽減が期待できると考えられています。DHTは男性生殖器の発達や性欲などにも影響をもたらす性質があるため、DHTの生成に関与するAGA治療薬を服用することで男性機能が減退する副作用が発生することがあるといわれています。

男性機能に関する症状はEDや性欲減退のほか、一部の男性に射精障害や精液量の減少、精子濃度の減少や精子運動性の低下・無精子症などが発症した事例が報告されています。このため不妊治療の専門クリニックでは、フィナステリド錠やデュタステリド錠の服用が男性不妊の一因になる可能性を懸念し、妊活中の服用中断を奨励するケースが多々みられます。

ミノキシジルも不妊の副作用は現れる?

ミノキシジルも不妊の副作用は現れる?
ミノキシジルは血行を促進させて発毛を促すとされる成分で、日本では主に外用薬タイプのAGA治療薬に配合されています。ミノキシジルの副作用としては頭皮のかゆみや発疹、頭痛・めまい・心拍数が早くなるなどの症状がありますが、男性機能の減退が起こる可能性や不妊との関連性は今のところ指摘されていないようです。不妊専門クリニックによっては、妊活中にどうしてもAGA治療を続けたい場合はミノキシジル外用薬の使用を奨める場合もあるとのこと。ただし、女性用のミノキシジル外用薬の中には妊娠中や妊娠の可能性がある女性・授乳中の女性の使用を禁じている製品がありますので注意が必要です。

妊活中はAGA治療薬を服用しない方がよい?

妊活中のAGA治療薬の服用について、特にフィナステリド錠やデュタステリド錠などは、男性不妊との関連性だけでなく男子胎児の生殖器の生育に悪影響を与える恐れも指摘されており、妊活中の服用を控えるべきという意見もみられます。

一方で、妊活中に服用しても差し支えないという声もあります。フィナステリドが配合されているプロペシアの場合、精液への移行量は投与量の0.00076%以下であるという結果が報告されています。また、妊娠後20日から100日までのアカゲザルにフィナステリドを投与する動物実験も実施されていますが、胎児への影響は見られなかったと報告されています。デュタステリドが配合されたザガーロについても、妊娠初期のアカゲザルによる動物実験が行われましたが胎児への影響は見られなかったとしています。

フィナステリド錠やデュタステリド錠の妊活中の服用については様々な意見がありますが、不安がある場合は安全性を優先して服用を中断することが奨励されています。なお、フィナステリドは服用を中止して1か月程度で血中濃度が0になるのに対し、デュタステリドは血中濃度がなくなるまでに半年程度要するとされています。治療薬によって体内から排出される期間が異なるため、妊活を始める時期を考慮して服用を中止しましょう。

また、上記で女性用ミノキシジル外用薬の例を紹介しましたが、女性側がFAGA(女性の男性型脱毛症)などの薄毛治療をしている場合も注意が必要です。妊活を考えている場合はAGA治療薬の種類を問わず、注意事項や副作用などを確認しておきましょう。

まとめ

フィナステリド錠やデュタステリド錠といったAGA治療薬は、男性機能の減退や男性不妊のリスクが指摘されています。医師やパートナーとも話し合い、安全性に不安がある場合は服用中止も視野に入れましょう。AGA治療は再開が可能ですので、妊活と重なる場合は長期的なスパンでAGA改善に取り組む方がいいかもしれません。