ミノキシジルで女性も初期脱毛が起こる?いつまで続くの?ケア方法は?

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初期脱毛は、男性がAGA(男性型脱毛症)の治療を開始して間もない頃に一時的に起こる抜け毛のこと。初期脱毛は主にミノキシジルによる治療を行った際に起こりやすいといわれていますが、男性だけでなく、女性がFAGA(女性の男性型脱毛症)を治療する際にも起こる場合があります。初期脱毛は一見薄毛が悪化したように見える症状ですが、実際は薄毛改善のステップのひとつと考えられているんですよ。

今回はミノキシジルで起こる女性の初期脱毛に注目し、男性との違いやなぜ初期脱毛が起こるのか、初期脱毛中のケア方法などについて紹介します。

ミノキシジルとは?

ミノキシジルとは?
ミノキシジルはAGAやFAGAの改善に有効とされる成分名で、アメリカのアップジョン社(現在のJohnson&Johnson社)によって開発されました。もともとは高血圧の治療薬として使用されましたが、服用中に多毛の症状が見られたことから、発毛効果が期待できるとして薄毛改善の医薬品に配合されるようになりました。現在は世界90以上の国で承認され、薄毛治療薬として広く使用されています。日本では主に外用薬タイプの治療薬として普及し、男性用の「リアップ」や、男性用より濃度の低い女性用の「リアップジェンヌ」といった商品名で流通しています。
ミノキシジルは毛包にダイレクトに働きかけ、細胞の増殖などを活性化させて発毛を促す効果が期待できます。血流を促進する作用もあるため、血行を改善して毛髪に必要な栄養を届きやすくする効果も望めます。日本皮膚科学会による「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では「推奨度A」に分類され、「男女双方の脱毛症において使用を強く勧める」旨が記載されています。
壮年性の薄毛治療薬といえばフィナステリド錠やデュタステリド錠が有名ですが、両者は有効性や安全性の観点から女性への使用が認められていません。一方ミノキシジルは女性への使用が認められているため、女性でも安心して使用できます。なお、妊娠している女性や妊娠の可能性のある女性についてはミノキシジルの使用が禁じられていますので注意しましょう。

女性のミノキシジルで起こる初期脱毛は男性とは違う?

女性のミノキシジルで起こる初期脱毛は男性とは違う?
ミノキシジルによって発症する初期脱毛については、男性と女性とで症状に差があると考えられています。特に違いが見られるのは、初期脱毛中に抜ける毛量です。男性の場合は初期脱毛期に1日あたり200本前後の髪の毛が抜けるケースが多いといわれていますが、女性の場合は男性よりも少なめであることが多く、中には初期脱毛が起こらない場合もあると聞きます。

女性のミノキシジルの初期脱毛はなぜおこるの?

女性のミノキシジルの初期脱毛はなぜおこるの?
女性に起こるミノキシジルの初期脱毛のメカニズムは、男性と同じです。それはミノキシジルの作用は性別によって変化はないためです。FAGAを発症している女性の毛髪は、通常よりも多くの髪の毛が休止状態になっミノキシジルによる女性の初期脱毛は、FAGAによって乱れていたヘアサイクルが正常に戻ろうとしている過程で起こると考えられています。本来毛髪は、生成された髪が成長する「成長期」、成長が中断する「退行期」、髪が抜ける「休止期」のサイクルを繰り返して生え変わっていきます。FAGAを発症すると毛髪の成長に重要な成長期の期間が短縮され、毛髪が育たない、抜けてしまうといった症状に見舞われます。ミノキシジルによる治療を開始することで発毛が促され、新しい毛髪と入れ替わるように古く弱い髪の毛が抜けていきます。このプロセスで起こる抜け毛を初期脱毛と呼びます。いわば初期脱毛は、ミノキシジルの効能が現れ始めたサインともいえるでしょう。

初期脱毛中のケア方法は?

初期脱毛中のケア方法は?
初期脱毛が起こった場合は自己判断で治療を中止せず、日常生活でできるケアや薄毛対策をおこなって新しい髪が生えてくるのを前向きに待ちましょう。ここでは、初期脱毛中に実施できる主なケア方法について3点紹介します。

1.頭皮をケアする

健やかな毛髪を育てるためには、頭皮をケアし地肌の環境を良好に保つことも重要です。頭皮ケアのひとつとして推奨されているのが頭皮マッサージ。血行が促進され、髪に必要な栄養が運ばれやすくなる、毛穴の汚れが落ちやすくなるなどの効果が期待できます。

2.食生活を見直す

毛髪の健康には毎日摂取する栄養素が関わっています。毛髪の成長に良いといわれているのはタンパク質やミネラル、亜鉛、ビタミン類など。また、女性の薄毛には女性ホルモンであるエストロゲンの減少も関与しています。納豆など、エストロゲンに似た働きをしてくれる大豆イソフラボンを含んだ食品も女性の薄毛対策に役立つと考えられています。

3.生活習慣を改善する

日々の過ごし方に注意することも薄毛対策につながります。毛髪の健康的な成長を促す「成長ホルモン」は睡眠中に多く分泌されるため、夜更かしや寝不足を防ぎ質の良い睡眠をとりましょう。タバコやお酒といった嗜好品にも注意が必要です。ニコチンには血行不良を引き起こす作用があり、アルコールは肝臓で代謝される際に毛髪に必要な栄養素のひとつアミノ酸を消費してしまう性質があるためできるだけ控えましょう。

初期脱毛ではない可能性はある?

初期脱毛ではない可能性はある?
初期脱毛の期間については後述しますが、一般的な初期脱毛期より長く続いたり、抜ける毛量が多すぎたりなどの症状が出た場合、抜け毛の原因が初期脱毛ではない可能性もあります。ここでは、初期脱毛以外に考えられる脱毛の要因を紹介します。

1.頭皮へのダメージ

ミノキシジルは頭皮に塗布する治療薬のため、人によっては頭皮に炎症が起こる場合があります。頭皮に炎症が起こると毛母細胞にもダメージが及び、薄毛の原因となるケースがあるようです。

2.ストレスや生活習慣

ストレスや食生活の乱れ、睡眠不足などは頭皮の栄養不足や血行不良を引き起こし、頭皮環境の悪化や抜け毛につながると考えられています。ダイエットや貧血によって薄毛になる場合もあります。

3.ほかの脱毛症を発症している

皮脂の過剰分泌によって起こる「脂漏性脱毛症」、ポニーテールなど髪を長時間引っ張るヘアスタイルをしている人に起こりやすい「牽引性脱毛症」、フケが大量に発生する「粃糠性脱毛症」等、FAGA以外の脱毛症を患っている可能性もあります。

ですから、そもそも新しい髪の毛が迅速に成長することで古い髪の毛が抜け落ちることがありません。それは初期脱毛は起こらないということを意味するのです。

初期脱毛がとまらない場合はどうすればいい?

初期脱毛がとまらない場合はどうすればいい?
女性の初期脱毛は薄毛治療を始めて7日~14日程度から発症し、1か月ほどで落ち着くといわれています。個人差があるため、人によっては3か月程度続くケースもあるとか。初期脱毛期が終わると新しく健康な毛髪が生えてくると考えられていますので、自己判断で治療を中止しないことが推奨されています。治療を中断すると薄毛が悪化する可能性もあるため、医師の指示を受けながら治療を継続し、上記で紹介したケア方法を参考にしながら初期脱毛期を乗り切りましょう。ただし、初期脱毛の期間が長すぎる、抜ける毛量が多すぎるなど不安を感じた場合は医師に相談してください。

ミノキシジルの副作用は?

ミノキシジルの副作用は?
ミノキシジル使用後に頭皮のかゆみや動悸などの副作用が起こる場合があります。ここではミノキシジルの主な副作用症状について4点紹介します。なお下記の症状に関わらず、ミノキシジル使用後に身体に異常が見られた場合は、速やかに使用を中止し医師に相談してください。

1.頭皮のかゆみや発疹

ミノキシジルは直接頭皮に流布するため、使用後に頭皮にかゆみやかぶれ、発疹や熱感などの炎症が起こることがあります。人によってはフケが現れることもあるようです。

2.動悸や頭痛・めまい

ミノキシジルには血管を拡張させる作用があるため、心拍数が上がったり頭痛やめまいが起こるなどの症状が出るケースがあります。

3.血圧への影響

ミノキシジルはもともと血圧降下剤として使用されていた経緯があるため、発毛剤として使用した場合でも血圧が下がるなどの副作用症状が出ることがあります。高血圧や低血圧など血圧に疾患を抱えている場合は、使用前に医師または薬剤に相談しましょう。

4.その他

上記のほか、手足のむくみや原因不明の体重増加といった症状が起こる場合があります。

まとめ

まとめ
ミノキシジルによる女性の初期脱毛は、薬効によってヘアサイクルが改善し、発毛する力が戻りつつあるサインといえます。発症しても焦らず、生活習慣の見直しや頭皮ケアを心がけながらポディシブな気持ちで乗り越えてくださいね。