AGAの対策に運動がよいのは本当?その理由は?
適度な運動やスポーツは健康増進に効果的ですが、毛髪の成長にも良い影響を及ぼすことからAGA対策のひとつとして推奨されています。運動といっても様々な種類がありますので、AGA予防に効果が期待できる運動を選ぶことがポイントです。
今回は、運動による発毛促進やAGA予防の可能性、AGA予防に適している運動の種類や注意点について紹介します。
運動で発毛促進はできる?
できません。
しかし、運動には身体の機能を活性化する作用があるとともに、毛髪や頭皮にも良い影響を与えると考えられています。主な理由は以下の3つです。
1.血行が促進し必要な栄養が行き届きやすくなる
運動をすると血行が促進し、頭皮の内部に存在する毛母細胞に必要な栄養が行き届きやすくなるといわれています。また、血流がよくなることで代謝力がアップし、毛母細胞そのものが活発になり育毛につながるとも考えられています。
2.ストレスを解消し自律神経を整える
ストレスを受けると血管が委縮して血流が悪化し、毛髪の成長に必要な栄養が届きにくくなると考えられています。また、ストレスは自律神経を乱し、身体機能や育毛にも影響を与えるといわれています。運動やスポーツで汗を流したり、運動メニューを達成した爽快感を感じることで気分がリフレッシュし、ストレス解消や自律神経のバランス調整に役立つといわれています。
3.頭皮のデトックスにつながる
運動をして汗をかくと、汗によって頭皮の毛穴に詰まった汚れや老廃物が除去され、頭皮状態の改善が期待できるといわれています。汗をかいたままで放置すると雑菌が繁殖しやすくなるため、入浴やシャワーなどで洗い流し清潔に保ちましょう。
運動はAGAを予防することはできる?
運動にはAGAの原因とされるDHTを排出する効果が望めるといわれていますが、DHTの生成そのものを抑える効果は期待できないと考えられています。
AGAにはDHTのほかに遺伝や生活習慣などが要因となって起こるケースもあり、運動だけでAGAの発症や進行を防ぎ止めることは非常に難しいとされています。運動をAGA対策に取り入れたい場合は、ヘアケアや生活習慣の見直しなど他の対策と組み合わせることも推奨されています。
心配なら有酸素運動を取り入れましょう
AGAの予防には有酸素運動が適していると考えられています。
有酸素運動とは弱めの負荷を長時間加える運動のことで、例としてウォーキングやジョギングなどが挙げられます。有酸素運動は体脂肪の燃焼や持久力アップ、生活習慣病予防などへの効果が期待できますが、上記で紹介した血流促進や代謝力向上が望めるため薄毛対策にもつながるといわれています。また、有酸素運動は筋トレなどに代表される無酸素運動より筋肉にかかる負荷が少ないため、生活に取り入れやすく続けやすいというというメリットもあります。
有酸素運動は毎日~週3日程度の頻度で、20分~30分ほど継続して行うことが奨励されています。ウォーキングやジョギングのほかにヨガや水泳、サイクリング、エアロビクス、踏み台昇降運動なども有酸素運動に含まれますので、実践しやすいメニューを取り入れてみましょう。
運動が逆効果になる無酸素運動
運動でAGA対策をしたい場合は、運動の種類や運動する場所などに気を付けることもポイントです。ここでは、運動をAGA対策に取り入れる際の主な注意点について3つ紹介します。
1.無酸素運動について
無酸素運動とは短い時間に強い負荷をかける運動のことで、筋力トレーニングや短距離走などが挙げられます。瞬発力を鍛えたり筋力を増やしたい際に効果的とされていますが、無酸素運動を行うと「テストステロン」が増加するといわれています。上記でも紹介しましたがテストステロンはAGAを引き起こすDHT生成に関わっているため、テストステロンの分泌量が増えるとAGA発生の可能性が高まるという意見がみられます。一方で、無酸素運動で増えたテストステロンが直接AGAを引き起こすわけではないという見解もありますが、気になる場合は無酸素運動を控えるなど運動内容を調整しましょう。
2.屋外で運動する場合
屋外で運動をする場合は紫外線に注意が必要です。紫外線は地肌に炎症を起こしたり、皮膚の深層に存在するコラーゲンを破壊し頭皮や毛髪の成長に悪影響を与える可能性があることが指摘されています。家の外で運動する場合は、帽子や日傘などを使用して紫外線から頭皮を守りましょう。
3.運動がストレスにならないよう注意する
上記でも触れた通り、ストレスを感じると血流が悪化して髪に栄養が届きにくくなるとされています。運動自体がストレスになるとかえって逆効果になる恐れもありますので、好きな音楽を聴きながらジョギングする、周りの景色を観賞しながらウォーキングするなど、楽しみながら続ける工夫をしましょう。
まとめ
運動によりAGAを改善することはできませんが、予防や対策という点については、不十分な面はあるものの一定の効果は期待できると考えられています。ウォーキングやヨガなどの有酸素運動が適していますので、無理のない範囲で生活に取り入れてAGA予防に役立ててくださいね。