髪質と薄毛の関係ってあるの?
太い髪の毛、柔らかい髪の毛、くせ毛など毛髪には様々なタイプがありますが、「細い髪は薄毛になりやすい」「直毛だと髪が薄くなりやすい」など髪質が薄毛を引き起こすかのような噂を耳にすることも。生まれ持った髪質が薄毛を招く?そんな話を聞くと心配になってしまいますよね。
今回は髪質と薄毛の関係に着目し、髪質の種類や注意したい髪質の変化、髪質を改善する対策などについてお伝えします。
そもそも髪質とは?代表的な髪質の特徴を知っておこう
そもそも髪質とは、「髪の性質」や「髪の特徴」を表した言葉です。髪質には種類があり、「剛毛」「軟毛」「直毛」「くせ毛」といった要素に分けられます。では、上記それぞれの特徴についてみていきましょう。
1.剛毛
剛毛は「硬い」毛髪のことで、「硬毛」と呼ばれることもあります。キューティクルに厚みがあり、層の枚数が多いのが特徴です。髪の毛1本1本が頑丈で硬く、比較的太さがあるため量が多く見えるといわれています。コシがある髪質とも評されていますが、丈夫な分スタイリングが難しい一面もあるようです。
2.軟毛
軟毛は文字通り「軟らかい毛」のことを指します。キューティクルの密度が低く、毛髪を構成する栄養素(タンパク質・メラニン色素など)が少ないといった特徴があり、髪色が茶色を帯びているケースもみられます。1本1本の髪の毛が細いため、毛量が多かったとしても少なく見えがちだといわれています。
3.直毛
直毛はうねりのない真っ直ぐな髪の毛のことを指し、毛髪の断面が円形状である等の特徴があります。直毛の場合、髪の太さは人それぞれのため、例えば「毛髪が細い直毛の人」だと全体的にボリュームが出にくくなるようです。
4.くせ毛
くせ毛は、毛髪が真っ直ぐではなく何らかの癖を持って伸びる髪質を指し、毛髪を生成する毛球が歪んでいたり、地肌の毛穴が曲がっていたりすることで起こると考えられています。S字状に髪がうねる「波状毛」、髪の毛が細かく縮れる「縮毛」、直毛に見えるが髪の毛が平たくねじれている「捻転毛」といった種類があります。
薄毛になりやすい髪質はあるの?
一般的には、生まれ持った髪質が直接薄毛を引き起こす可能性は極めて低いと考えられています。「薄毛になりやすい髪質がある?」という疑問が生じてしまうのは、同じ毛量でも髪質によってボリュームの出方が異なるから。例えば剛毛と軟毛の場合、双方が同じ毛量であったとしても、軟毛はもともとボリュームが出にくいため薄毛のように見えがちだとされています。上記のことから、「この髪質だから薄毛になりやすい」とは言い切れないのが現状です。
ただし、後天的に髪の性質が変わってきた場合は注意が必要といわれています。通常、髪質は加齢やライフスタイルの変化などである程度変わっていくと考えられていますが、症状によっては頭皮環境やヘアサイクルに何らかの悪い影響が及んでいる恐れがあり、その結果薄毛につながる可能性もあるよう。薄毛対策には、頭皮の状態や髪質の変化に早めに気づくことがポイントといえるでしょう。
注意したい髪質変化のサインとは?
上記でも触れた通り、髪質は加齢や生活習慣の変化等と共に変わっていくと考えられていますが、剛毛が細くなってきた、部分的に毛髪が細くなったといった場合は注意が必要です。ここでは、警戒したい髪質の変化について紹介します。
1.剛毛だったのに髪が細くなってきた
注意したい髪質の変化として真っ先に挙げられる症状です。ハリのある剛毛が細くなってきたということは、ヘアサイクルが乱れて毛髪が健康に育つ前に抜け落ちてくる可能性が考えられます。
2.部分的に毛髪が細くなった
頭髪全体ではなく、額周辺の生え際やつむじエリアなど局所的に毛髪が細くなる症状は、AGA(男性型脱毛症)の疑いが指摘されています。心配な場合は専門クリニックに相談してみましょう。
3.寝ぐせがつきにくくなってきた
寝ぐせは毛髪に弾力があるからこそつくものだと考えられています。以前ついていた寝ぐせがつかなくなってきた場合は、毛髪が細く虚弱になってきている可能性があります。
髪質改善・薄毛対策につながる対処方法とは
薄毛対策のためには、髪質の変化に早い段階で気づくと共に、できるだけ迅速に対策を講じることが重要とされています。ここでは、髪質改善や薄毛対策につながる主な対処方法を4点紹介します。
1.食生活を見直す
食事は身体の成長だけでなく毛髪の生育にも影響を与えます。暴飲暴食や偏食を控え、バランスの良い食事をとるよう習慣づけましょう。栄養素として意識したいのは、毛髪の生成に不可欠なタンパク質、毛髪の主成分ケラチンの形成に関わるミネラル(特に亜鉛)、新陳代謝の促進などに役立つビタミン類など。普段の食事を見直すことが髪質改善への第一歩につながるでしょう。
2.良質な睡眠をとる
頭髪の成長には、眠っている間に分泌される成長ホルモンが大きく関わっています。睡眠が不足すると成長ホルモンが充分に分泌されず、毛髪の成長が妨げられる可能性があります。成長ホルモンが最も分泌されやすいのは22時から深夜2時とされていますので、できるだけこの時間帯に良質な睡眠をとるよう心がけましょう。
3.ヘアケアに注意する
髪質の変化が気になる場合は、シャンプーやヘアケアにも気を配りましょう。シャンプーはアミノ酸系など低刺激の商品を選ぶと共に、爪を立てたり力を入れてゴシゴシ洗ったりせず指の腹を使って優しく洗うことが重要です。ドライヤーを使う際は、髪の毛を持ち上げるようにして風を当てると毛髪がふんわりボリュームアップしたように仕上がります。
4.毛髪への刺激を軽減する
パーマやカラーリングといった施術を控えることもポイントです。髪の毛への刺激を軽減し、毛髪を労わることも髪質改善につながると考えられています。
まとめ
生まれつきの髪質が薄毛を引き起こす可能性はとても低いと考えられていますが、後天的に髪が細くなったり弱々しくなったりした場合は注意が必要です。薄毛対策には毛量だけでなく髪質の変化にも着目し、早い段階で対策を講じることが重要といえるでしょう。ぜひヘアケアの参考にしてくださいね。